朝、営業部の方が出社してくるなり「いや〜、脱線やって。エライ目におうたわ。ミヤモト君、奈良から来てんの大丈夫やった?」と話し始めました。どうやら近鉄電車で脱線事故があったようです。既に出社していたみんながザワザワし始めました。「エライ混みようでなぁ。朝からエネルギー使い果たしたわ。」「けが人とかは出てないみたいやけどな。」と話は続きます。「脱線」という言葉を聴いても、自分がその言葉を使うのももう大丈夫になっていたはずなのに、一気に心拍数が上がるのを感じました。それでも平静を装って仕事を続けていたのだけど、みんなの話は福知山線脱線事故の話題に・・・。「スピードの出しすぎで脱線したんやったっけ?」「あれはひどかったなぁ」等々。私自身が話しかけられていたわけではないのだけど、それ以上話を聞くことに耐えられなくなって部屋を出ました。私の頭の中では、あの日の光景がありありと思い出されていました。忘れもしない、2005年4月25日。「尼崎の辺りで大きな事故があったらしいよ」「うちの旦那が塚口に職場があるんやけど、大きな事故があって、歩いていったらしいねん。なんかYahooのニュースでもすごいことになってんで。しーちゃん、福知山線使ってたやろ?」ざわつく社内。ネットで時々刻々と更新される事故のニュース。あの日と同じ。あの日と同じ・・・。部屋を出た私は、非常階段まで歩いていき、あきさんに電話しました。電話はすぐつながり、心配そうなあきさんの声が聞こえました。「どした?」自分でも知らないうちに握りこぶしを作っていました。あきさんの声を聞いた瞬間、なんだかものすごくほっとして、涙が溢れました。「脱線事故あったんやって。」それだけ言うのが精一杯で・・・ごめんなさい。今日はもう書けそうにありません。もう少し落ち着いたら書きます。
(追記)
心の動揺が激しくて、途中で書けなくなってしまいました。ご心配をおかけしてすみません。もう大丈夫です。あの後、あきさんから何通かメールが来て、随分落ち着きました。怪我をされた方もいらっしゃらなかったようで、本当によかった。久しぶりに号泣したので、ちょっと頭がぼーっとしているけれど、心は大丈夫です。
(追記終わり)