節約生活

働きながら子育てするしーちゃんの節約日記

私は先生のことがすごく好きです。
先生は男性なので、誤解のないように書いておくと、恋愛感情の「好き」とは全く異なるものです。


去年の4月25日、事故が起きて、私の心は不安定になりました。
眠れない、悪夢を見る、ものすごい不安に駆られる・・・でも涙は流せませんでした。
今思えば、涙を流すことは私にとって最後の一線で、それを超えてしまったら終わりというか、ある意味何かの始まりというか・・・。
そんなことが直感的に分かっていたのだと思います。
そしてそんな状態の中で、私の心はどんどn追いつめられて、どうしようもなくなって、とうとう家の近くにある心療内科へ行ってみる決意をしたのです。


病院のHPを見る限りでは綺麗なところで、親切に診察してもらえそうな感じがしました。
事故発生から数週間後、その病院を受診してみました。
待合室にたくさん人が待っていたことに驚いたのを覚えています。


私の診察は5分くらいでした。
ササっと話を聞くと「パニック障害ですね。お薬出しておきますので。じゃ、次」という感じでした。
正直、がっかりしました。
そして、私には合わないと思いました。
たった5分話を聞いただけで、私の何が分かるというんだろう?
私にはまだ話していない症状なんかもあったし、診断名はつけられたけれど、それが一体どんな病気なのか、さっぱり分かりませんでした。
私の何を見て、聞いて、そう診断したのだろう?と思いました。


お薬をもらうことで症状は安定するかもしれません。
でも根本的な解決はしない気がしました。
「この病院に通い続けても治らない」そう思いました。
沢山患者さんが待合室にはいたので、その病院がいいという人もいるのだろうけれど、私には合わないと思いました。
もうその病院に通う気は全くしませんでした。


パニック障害の経験を持つ友人も「先生との相性は大事だよ。心の問題だから、寝台できる病院を探した方がいいんじゃないかな」とアドバイスしてくれました。
彼女も自分が今通っている病院にたどり着くまでに、3件病院を変えてみたと言っていました。


そして私の病院探しが始まりました。
インターネットを検索してみたり、当時開設されていた事故に関する心の相談室に電話してみたりしました。
そうしてたどり着いたのが今の病院でした。


初めてお会いしたとき、先生は白衣を着ていませんでした(それから今まで白衣を着ているのは一度も見たことがありません)。
ラフな格好で、近所のお兄ちゃんという感じでした。
診察は1時間半程度で、雑談の中で先生がちょこちょこ質問をするという感じでした。
私はすっかりリラックスして、いろんな古都を話しました。
もちろん病気に関することがメインだけど、端から見たらきっとそうとは分からないだろうなぁという程、うち解けてお話することができました。
1回目の診察で、先生は診断をくだしませんでした。
とりあえず様子を見て、診察を続けようということになりました。
薬を飲みたくないという私の希望も、よくよくリスク&ベネフィットを考えた上で了解してくれました。


当時、私は事故のことで大きなショックを受けていたけれど、自分が病気だとは思っていませんでした。
薬を飲めば症状はおさまるだろうけれど、病気ではないのだからカウンセリングを受けていれば大丈夫だと思っていました。
私に必要なのは、症状を抑える薬ではなく、心の中にあるものを吐き出させてもらえて、受け止めてもらえる専門家だと思っていました。


この頃になって、ようやく事故のことで泣けるようになりました。
苦しくて、悲しくて、辛い・・・。
どうしてこんな事故が起こってしまったのだろう?
亡くなられた方、ご遺族や怪我をされた方、そのご家族の心中を思うと、涙が止まりませんでした。


ずっと泣けずにいた私が、先生という理解者を得たからこそ泣けるようになったのだと思います。
それからしばらくして二次受傷と診断されました。


その後、次は鬱病になって・・・。


私の場合、うつ病の原因は色々あるのだけど、二次受傷の経験が大きく影響しているようです。
先生はそんな私をずっと見守り続けてくれています。
私がどんなことを言っても、どんなことをしても暖かく、優しい眼差しで受け止めてくれます。
あきさんや両親とは違う、医師という立場で私を受け止めてくれています。
患者である私はそんな先生を尊敬し、信頼しています。
そしていつも感謝しています。
今の私にとって、先生は大きな存在で、先生がいてくれたから生きてこられたし、会うと元気になれるし、先生自身がお薬のような・・・。
本当に本当に先生に出会えてよかったです。
あきさんともよくそう話しています。
医師としての先生が大好きです。


プライベートではどんな方なのか全然知らないし、患者である私が聞くべきことではない(必要もないし、特に興味もないのですが)、これからも先生を信じて治療していこうと思います。


どんな病気にも言えることだけど、医師との信頼関係は、治療の上ですごくすごく大切なことだと思います。